ダイエットや美容に対する意識が強い方にとって、セルライトは大きな悩みの1つです。セルライトは肌表面が凸凹するため、その見た目から「オレンジピールスキン」とも呼ばれています。なぜ、セルライトはできてしまうのでしょうか?今回は、セルライトができる原因と仕組みについてご紹介します。
セルライトの仕組み
セルライトとは肥大化した脂肪細胞のことで、二の腕や太もも、お腹、お尻の付け根部分などに多く見られます。一度できたセルライトはなかなか解消することが難しく、放っておくと悪化する恐れがあるため早めにケアを行うことが大切です。
セルライトは皮膚のすぐ真下にある皮下組織と呼ばれる場所に作られます。皮下組織が正常な状態であれば球状の脂肪細胞はきちんと整列し、毛細血管を通じて組織内に酸素や栄養素を取り入れて老廃物を排出します。
しかし、何かしらの原因で血液やリンパ液の流れが悪くなると、老廃物の排出がうまくいかず、脂肪細胞の周りに老廃物がたまりやすくなってしまいます。それに加え、日々生成されるコラーゲンが絡まると、脂肪細胞の周りにある老廃物はがっしりと固定され皮膚表面に凸凹した状態で表れるのです。
老廃物と結び付いた脂肪細胞はリンパ管を圧迫し、老廃物は体内にどんどんたまっていきます。最終的には肥大化した脂肪細胞は血管までも圧迫するようになり、組織に酸素や栄養素を届けることができない悪循環に陥ってしまうのです。
セルライトの種類
セルライトには大きく分けて4つの種類があります。
脂肪型セルライト
脂肪型セルライトは、皮下脂肪が主な原因となるセルライトのタイプです。
このタイプは特に運動不足や食べ過ぎなどの生活習慣が影響し、10代から60代、年齢に関係なくあらわれるセルライトです。お尻や腹部など、脂肪がつきやすい部位に好発する傾向があります。
脂肪型セルライトは適切な運動を取り入れたり食生活を改善したりすることで、予防や改善が期待できます。継続的な努力が結果に繋がります。
繊維型セルライト
繊維型セルライトは、皮膚の凹凸、つまむと痛みを生じることが特徴であり、セルライトの中でも取り除きにくいタイプとされています。
このタイプは、脂肪細胞がコラーゲン線維と結びつき、硬くなり皮膚表面にでこぼこが目立つ状態です。セルライトを長期間放置することで出来るとも考えられています。
むくみ型セルライト
むくみ型セルライトは、余剰な水分や塩分、老廃物がたまり生じる「むくみ」が原因で生じ形成されるタイプのセルライトです。
この状態は、老廃物や余分な水分がうまく排出されないことによって、セルライトが発生しやすい環境を作り出します。特に、長時間座り続けるデスクワークや飲酒・塩分が多い食事を習慣に摂取している人におこりやすいとされています。比較的、皮膚表面にボコボコとしたむくみ型セルライトが目立つようになります。適度な運動や食事改善を心がけましょう。
筋肉質型セルライト
筋肉質型セルライトは、比較的珍しいタイプのセルライトです。筋肉質な人、過去に運動をしていた女性、スポーツをしている人に多く見られる傾向があります。
このセルライトは、筋肉が硬化することで生じ、筋肉の上に脂肪がつくことであらわれるといわれています。
セルライトの原因
セルライトができる原因には、さまざまな要因が考えられます。以下では、セルライトができる主な原因をご紹介します。
セルライトの原因①脂肪の蓄積
セルライトが発生する主な原因の一つとして、体内における脂肪の過剰蓄積が挙げられます。
具体的には、高カロリーで脂肪分の多い食品を継続的に摂取すると、脂肪細胞が肥大化し皮膚の下層に蓄積します。一方で、適切な食生活と運動習慣を心がけることで、脂肪の過剰な蓄積を防ぎ、セルライトの形成を抑えることが期待できます。
セルライトの原因②食生活の乱れ
これも前述したように、脂質の取り過ぎや栄養に偏りがある食生活を続けていると、セルライトができやすい体になる恐れがあります。
もちろん人間の体には、ある程度の脂質は必要です。 しかし、脂質を過剰摂取すると血液の流れが悪くなり、セルライトの発生につながります。栄養バランスがとれた食事を心がけるようにしましょう。
セルライトの原因③不規則な生活習慣
昼夜逆転の生活や睡眠不足など、不規則な生活習慣は自律神経の乱れを引き起こす恐れがあります。
自律神経が乱れると代謝が低下するため、セルライトを作る原因となります。 セルライトを改善することも大切ですが、セルライトができにくい生活習慣を送る心掛けも必要です。
セルライトの原因④運動不足
運動不足もセルライトができる原因の1つです。
筋肉は、定期的に負荷を掛けないとどんどん衰えてしまいます。衰え、硬化した筋肉は柔軟性を失い、セルライトが表面化し現れます。例えば、長時間のデスクワークによる同じ姿勢の維持は、結果として筋肉の硬化を促進する可能性があります。筋力が低下すると基礎代謝も低くなるため、脂肪がたまりやすい体になります。
セルライトの原因⑤喫煙
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があるため、血液の流れが悪くなります。
また、体の末端にまで血液が供給されにくくなるため代謝が低下し、セルライトの発生につながります。
セルライトの原因⑥むくみ
むくみは体内に余分な水分が溜まり、セルライトの形成を促進する要因として知られています。
血液の流れが滞る血行不良がおこると脂肪細胞の排出が困難になり、体内への蓄積につながり、それがセルライトの原因となり得ます。適度な運動や食事改善を心がけましょう。
簡単に試せる!セルライトを効果的に予防する方法
セルライトを効果的に予防が期待できるセルフケアの方法をここでお伝えします。ぜひ最後まで読んで試してみてください。
①栄養バランスの良い食事
栄養バランスを考えた食事は、セルライトの予防や対策に非常に効果的です。毎日の食事には野菜の摂取、アルコールや糖分、塩分を控えた食事、ジャンクフードはなるべく控えるようにしましょう。
健康的な食生活を継続することにより、セルライトの予防が期待できるだけでなく、全身の健康を向上させることが可能です。
②運動
適度な運動は血行を促進し、セルライトの予防につながります。
ウォーキング、ジョギングなど、有酸素運動を取り入れるようにしましょう。スクワットなどの無酸素運動も取り入れられたら理想的です。これらの運動を継続的に行うことで、セルライト発生の抑制とついている脂肪を燃焼させることができます。
また同時に、心身の健康維持が期待できます。毎日少しずつでも実践し体を動かすことが、セルライトによる悩みを減らす鍵と言えるでしょう。
③入浴
入浴はセルライトを予防するために有効な方法の一つとして知られています。
温かいお湯につかることによって血行が促進され、セルライトの原因となるむくみの軽減に繋がります。毎日入浴を続けることによって、セルライト発生の抑制に効果が現れる可能性があります。
セルライトに効果的なマッサージの方法
マッサージはセルライトにアプローチできる効果的な方法の一つです。マッサージを行うことで体内の血行を促進します。
注意してほしいことは、セルライトをつぶすのではなく、セルライト周辺の血流を促すことを意識すること。特におなかや太もも、お尻、ふくらはぎなどを重点的にマッサージすることで、その効果が期待できます。
お腹の場合、おへそを中心にして指の腹を使い、円を描くようにゆっくりさすってみましょう。
お尻と太ももの場合、太ももの裏からお尻にかけて手の平を滑らせるようにさすりましょう。
ふくらはぎの場合、足首から膝裏にかけて、ゆっくり下から上へ滑らすようにマッサージしてみましょう。
また、入浴後の体温が高い状態でマッサージを行うと、更なる効果が見込まれます。この習慣を継続することで、セルライトの予防や改善に繋がるでしょう。
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セルライトができやすい部位・場所はどこ?
セルライトができやすい部位には共通する特徴があります。主にリンパや血液の流れが滞りやすい部分、皮下脂肪が多い部分が該当します。このような箇所では、老廃物の排出がスムーズに行われず、脂肪細胞が蓄積されやすく、結果としてセルライトが形成されやすくなります。
特に女性は男性よりも皮下脂肪が蓄積しやすく、お尻や太ももなどの下半身につきやすい傾向にあります。
下半身以外でも、腹部や二の腕等脂肪が蓄積されやすい場所となり、比較的セルライトができやすい部位になります。
セルライトは女性の方ができやすい?
女性は男性よりも皮下脂肪が多いため、セルライトができやすいといわれています。また、女性はホルモンバランスの影響を受けやすく、筋肉量も男性と比較すると少ないことも原因の1つです。
しかし、皮下脂肪が少ないからといって、絶対にセルライトができないわけではありません。皮下脂肪が少ない方であっても、無理なダイエットや乱れた食生活を続けていると代謝が低下します。さらに、年齢とともに運動力が減ると血液やリンパ液の流れが悪くなるため、セルライトができることがあるでしょう。
まとめ
エステのメニューにセルライトに関するものを入れているお店も多いと思います。セルライトを改善するためには専門的な施術も大切ですが、食生活や生活習慣についてアドバイスを行うことも必要です。
セルライトの原因や仕組みをしっかりと把握して、お客様に満足していただけるような施術を目指しましょう。
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